ソフトバンクと傘下の米携帯電話3位スプリントが、シャープと共同開発した世界市場向け新型スマートフォン(高機能携帯電話)を月内にも発売することが15日、分かった。ソフトバンクはスプリントを通じた米4位のTモバイルUSの買収計画が頓挫し、米国戦略の見直しに着手したばかり。日米で同一機種を扱うことで、調達コストの削減や営業力強化を図る。
新端末はソフトバンクとスプリント、シャープの3社が共同で企画・開発したグローバルモデル。ソフトバンクは8月、スプリントは9月に、日米で相次ぎ発売する。通信会社とメーカーが端末の企画段階から連携し、ヒット商品を生み出した従来型携帯電話のビジネスモデルをスマホに応用。シャープはグローバルモデル商品化を機に海外市場を開拓したい考えだ。
ソフトバンクはJフォン時代、シャープと組んで世界初のカメラ付き携帯電話「写メール」をヒットさせた。ソフトバンクが米アップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」を発売した後も端末調達で密接な関係を維持している。
米携帯電話大手の今年4~6月期の新規契約件数は、首位ベライゾン・ワイヤレスと2位AT&Tがそれぞれ100万件を超えるプラスだった一方、スプリントは20万件余りのマイナスに沈んだ。