パナソニック、プラズマ事業完全撤退 負の遺産と決別 (1/2ページ)

2014.4.1 11:15

 パナソニックは31日、プラズマディスプレー事業から完全に撤退した。総事業費4千億円超に上る兵庫県尼崎市の生産工場3棟は、巨額赤字を招いた過剰投資の象徴とされていたが、最も新しい建屋は同日、不動産投資顧問会社、センターポイント・ディベロップメント(東京)に20億円で売却する契約を締結。負の遺産と決別し、今後、平成30年度の連結売上高10兆円の目標に向け利益をもたらす投資に舵を切る。(藤原直樹)

 かつて薄型テレビは、大画面はプラズマ、中小型は液晶とのすみ分けができていたが、液晶パネルの技術革新で液晶テレビが大型化し、コスト競争力でプラズマが完敗。パイオニアが20年度、日立製作所が21年度にそれぞれプラズマパネルの生産から撤退した。パナソニックもプラズマテレビの販売不振を受け24年3月に尼崎工場の第1、第3工場でそれぞれ生産を停止。第2工場も25年末で生産を打ち切った。

 パナソニックは液晶の大型化が進んでいた19年に尼崎工場の新棟建設に着手したことが裏目と出て、尼崎工場は約4千億円の過剰投資となってテレビ事業は赤字が膨らんだ。26年度までに赤字事業ゼロを目指す津賀一宏社長はプラズマ事業の黒字化は困難と判断。昨年10月にプラズマ事業からの撤退を表明した。

「世界の成長分野に歩調を合わせた投資を進める」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。