当初は1日平均8万5千人の来客を見込んでいたが、実際には5千~1万人ほど低い水準で推移。全面開業を契機に、「消費税増税前の駆け込み需要や、若年層の女性向け服売り場の新装で巻き返しを図りたい」(担当者)考えだが、その道筋は険しそうだ。
“脱落組”も登場
関西圏はただでさえ、全国各地から集客できる首都圏と比べ商圏人口は小さいとされる。だが、JR大阪駅周辺地区の売り場面積は26万平方メートルで、東京・新宿の21万平方メートルを上回る極端なオーバーストア状態。少ないパイを奪い合う商業施設間の競争は、厳しさを増す一方だ。
そんな中、ついに“脱落組”も現れた。JR西日本と三越伊勢丹ホールディングスが共同運営する「JR大阪三越伊勢丹」(大阪市北区)だ。同じ大阪・梅田地区に立地する阪急百貨店梅田本店やグランフロント大阪などとの顧客争奪線で取り残され、開業3年で軌道修正を迫られた。