伊藤忠商事は27日、米ベンチャー企業のプリマロフトが軍隊向けに開発した羽毛代替新素材を中国のダウンジャケット市場向けに販売すると発表した。中国のアパレル市場向けの独占販売権を取得した。
中国では、経済成長やアウトドア志向でダウンジャケットの人気が高まっているが、原材料の羽毛が、生産激減による価格高騰で入手困難で、代替新素材の商機があると判断した。中国アパレルメーカー向けの素材提供からダウンジャケット販売までを手がけ、3年後に約17億円を売り上げる計画。
布団やジャケットなどに入れる中わた原料の羽毛は、主要産地である中国の鳥インフルエンザや食生活の変化によるアヒル生産の激減で、価格が高騰している。商社によると、中国での羽毛取引価格は、2013年半ばには前年に比べ約2倍に高騰。足下はやや下がったが、高止まりが続き、中国や日本のアパレル・寝具メーカーは安定調達や価格転嫁に苦慮している。