駅前など都心部に店舗が多いダイエーもシニア層に軸足を置いている。昨年9月には50~60代向けの女性下着を発売し、今年9~11月の売り上げは前年同期比1.6倍に伸びたという。夫婦や一人暮らしのシニア層に対応し、野菜を袋詰めからばら売りに変えたほか、「フライパンで炒めるだけ」など調理に手間のかからない商材も強化している。
松坂屋上野店は11月、低層階の中2階すべてを50代以上向けの売り場に改装。睡眠や美容関連商品のほか、両親を介護する人向けの介護用品や補聴器なども集約した。「上層階に行かずに欲しい物がそろう利便性」(広報)が受けているという。
そごう柏店では買い物でポイントがたまる制度で、シニア層向けにスタンプカードを導入している。わかりやすさが人気で来店頻度の向上につながり、2012年の60歳以上の客数が前年比7%増えたという。