減少した日本人観光客を呼び戻したいと、韓国釜山(プサン)市などがシニア向け長期滞在(ロングステイ)の可能性を探っている。日本人の長期滞在が日韓友好の一助になるのか-。釜山市主催のツアーに参加した。(村島有紀)
初のセミナー開催
韓国といえば、ショッピングとグルメ、観光などをセットにした2、3泊の短期海外旅行の代表格。釜山市の場合、釜山・金海国際空港から入国し、チャガルチ市場(海鮮市場)など観光地を1、2カ所回り、古都と呼ばれる慶州市に移動して宿泊、ソウル市内を観光して出国するパターンが多かった。
「韓国は日本と同じように午後8時以降にも電車に乗れ、早朝に1人で散歩をしていても安全。ロングステイするなら今は釜山の時代です」
9月29日、釜山市にある高級リゾートホテルで、ロングステイ財団(東京都港区)主催の「第1回釜山ロングステイセミナー」が開かれ、韓国観光公社の担当者が釜山の魅力をアピールした。
集まったのは定年退職者や退職予定のシニアら約20人。韓国観光公社が3泊4日の旅費の半額(名古屋出発で3万円)を負担するモニターツアーに参加した旅行者らだ。