「初めまして、よろしくお願いします」-。差し出された名刺には会社名、氏名、連絡先が書かれていた。ただし形は長方形ではなく、下が少し細い台形で上部はやや丸みを帯びている。裏返すと「CUP Noodle カップヌードル」というおなじみのマーク。名刺はカップ麺を横から見た形だったのだ。
日清食品ホールディングス(HD)は今年、商品型の名刺を導入し、社員が営業などに活用している。初対面から場が和やかになるまで、3分も必要がなさそうな名刺。その効能は-。
どん兵衛にチキンラーメンも
日清HDは今年10月、持ち株会社制へ移行して5周年を迎えたのを機に、同社とグループ会社計8社の全従業員に対し、一般的な長方形のタイプのものをやめて、商品型の名刺を導入した。
名刺のタイプはカップヌードルだけではない。カップうどんの「どん兵衛」や、袋麺の「チキンラーメン」「チャルメラ」、チルド麺の「つけ麺の達人」のほか、シリアルの「シスコーン」など実に24種類に及ぶ。