松下電器産業(現パナソニック)創業者で「経営の神様」とも呼ばれた、松下幸之助氏を見直す動きが広がっている。若い女性にとって幸之助氏の言葉は自分を見つめ直すきっかけになっているという。一方、パナソニックは苦境の中、一度放棄した幸之助氏の経営スタイルに立ち返ったところ、V字回復を果たした。
PHP研究所の月刊誌「PHP」愛読者友の会は16日、京都市で幸之助氏の著書をテーマにした「松下幸之助女子会」を初めて開催、20~30代を中心にファン13人が集まった。関心が高かったのは人間関係についての幸之助氏の言葉だった。
著書「道をひらく」(昭和43年発刊)にある「大事なことは、おたがいに長所と欠点とを素直な心でよく理解をしておくということ」という言葉を読んだ女性は「恋人とケンカしたときに、自分に素直な心が足りないと感じた」。
子育て中の女性に響いたのは、同書の「いい人ばかりではない。いろんな人がいる…(中略)…いますこし辛抱と寛容の心を養いたいものである」だそうで、「子供をきつく叱ったときに、辛抱しなければと思った」という。