オリジナルブランドならではの価格設定で、比較的上質な国産品を提供していることが受けているという。ただ、ネクタイの需要減少は、シャツにも変化を与えている。シャツ担当でもある泉さんは「最近はネクタイなしでもかっこいいシャツが売れ筋。ボタンを外しても、えりがきれいに出て、さまになるタイプが売れている」という。
ノーネクタイが定着していることについて、ファッションデザイナーの加藤和孝さんは「カジュアル化の波が一流企業にも浸透し、スーツスタイルからまず初めに外されたのがネクタイなのだろう。業界は大変だが、ノーネクタイも一つのファッション。人と接するビジネスでもそれが許されつつある」と指摘。「かつてスーツに帽子は必須だったが、いまフォーマルなスタイルで帽子をかぶる人は少ない。それと同じように今後、ビジネスでノーネクタイがさらに広まるのではないか」と予測している。(張英壽)