同組合はネクタイ製造・卸しの31業者で構成。山田哲男事務局長は「少子高齢化で、働く人の数が減りネクタイをしない世代が増え、需要が下がっていた。そんな中、クールビズが追い打ちをかけた」と指摘する。さらにIT業界をはじめ年中ネクタイをしない人も増えている。ネクタイと言えば、かつてビジネスと切っても切れなかったが、そんな一般的なイメージは過去のものになっている。
こうした状況について、関西の業界関係者は「国をあげてネクタイいじめをしている」と悲痛な憤りの声をあげた。山田事務局長は「ネクタイはビジネスマンにとって必要不可欠。ネクタイをすることで気持ちもぴりっとする。日本では背広にネクタイというのは定番」と強調する。
東京ネクタイ協同組合の上部団体として日本ネクタイ組合連合会がある。かつてはその下部に、東京ネクタイ協同組合のほか、関西、名古屋、福岡の組合があったが、需要の低下で、自主廃業に追い込まれる業者が続出。東京以外の地方組合は解散し、現在に至っている。関西にあったのは、京阪神などの業者による関西ネクタイ商工業協同組合。関係者によると、かつて約80業者が加入していたが、16業者にまで減り23年に解散した。その後は任意団体として活動している。