パナソニックはすでに次に向けた動きを加速させている。自動車向けだけではなく、法人向けで利益を確保するため、同社は平成27年にも有機ELの業務用ディスプレーを発売する方針を固めた。業務用は競合相手が少なく、医療用や放送局用モニターなど用途が幅広い。
海外メーカーとの連携にも力を入れ、今年夏に発売する業務用タブレット型端末の開発で、米IT大手のマイクロソフト(MS)と技術面で提携した。
また、一般消費者向けの有機ELの投入については慎重だった同社も「業務用については、技術が完成したら、もう待つつもりはない」(首脳)と韓国メーカーを牽制(けんせい)する。
次の一手を探るパナソニックなど日本メーカーに対し、韓国メーカーは来年、何を仕掛けてくるのか。技術戦争、家電の主力商品の交代…。筆者にとって、CESとは1年という期間にあった戦いの凝縮した姿を見せてくれる場だった。(板東和正)