ミラーレス市場が伸びているのは、スマートフォン(高機能携帯電話)やコンパクトデジカメの画質に物足りないユーザーが多いためだ。
ミラーレスは小型ながら、レンズ交換式で本格的な撮影が楽しめるため、エントリーユーザーに加えて、大型で重い一眼レフの利用者がセカンドユースとして使う機会も多い。「フェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)には、スマホで撮影した画像で十分だが、結婚式や海外旅行など晴れのイベントには良い画質を求めるニーズは高い」(ニコン)という。
ミラーレスの市場は、08年に先行投入したオリンパスとパナソニック、ソニーの「3強」が7割程度のシェアを占めるが、ここにきて、新製品を相次ぎ投入したニコンとキヤノンのカメラの老舗がシェア奪取を狙うという構図になっている。Q10を引っさげるペンタックスリコーイメージングもミラーレスのメーカー別販売台数シェアで、11月に首位、12月は3位と、この分野で存在感を示し始めている。
小型デジカメが、高機能なカメラが付いたスマホとの競合激化で苦戦する中、ミラーレスは各社にとって販売量を稼ぐためにも欠かせない領域だ。