度肝抜いた衝撃の「ピンククラウン」 トヨタが狙った巧妙なデザイン戦略 (4/5ページ)

2013.1.19 13:40

トヨタ自動車が発売した新型「クラウン」と豊田章男社長。桜にちなんだピンクのクラウンも披露=東京都渋谷区(矢島康弘撮影)

トヨタ自動車が発売した新型「クラウン」と豊田章男社長。桜にちなんだピンクのクラウンも披露=東京都渋谷区(矢島康弘撮影)【拡大】

  • 新型クラウンを発表するトヨタ自動車の豊田章男社長=12月25日午後、東京都渋谷区(矢島康弘撮影)

 イメージは「若作りの老人」?

 ある業界関係者は「まだ小型車ならばピンクも分かるが、最高級セダンにショッキングピンクはあり得ない」と酷評。また、別の関係者も「女性向けにピンクにしました、という感覚がまず理解しがたい」と前置きした上で、「イメージを変えるという意味では成功かもしれないが、決して良いイメージではない」と話す。

 同業の自動車メーカーはもっと手厳しい。30代後半の男性社員は「大人の上質感とは正反対。“若作りのおじいちゃん”という感じで、あこがれる大人のクルマではない」と言い放つ。

 賛否両論が渦巻くピンク色のクラウンだが、気になるのは発売時期だ。新車の発売日は記者発表と同時が通例。しかし、今回は年末発売と、ほぼ1年後という異例の時期に設定されている。

 トヨタ側は、この発売時期について「ピンク色は当初から予定されていたものではなく、開発段階でアイデアとして出てきた。このため、発売は今年末となってしまう」と説明する。

「良くも悪くもこれだけクラウンが注目されれば、どう評価されようが宣伝になる」

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