昨年12月の発表会見で、豊田社長は「提案があったとき『まさか』」と驚いたことを明かしつつ、「みんなの総意で(ピンクも販売することが)決まった。女性が堂々と格好良く乗れる色が出てきた」と強調した。
クラウンは昭和30年に発売され、その歴史は半世紀を超える。「いつはクラウン」。こんなキャッチフレーズ(7代目)が一世を風靡(ふうび)したように、長年にわたってあこがれの高級車であり続ける一方、新たな顧客層の開拓が求められているのも事実だ。
その“先兵”となったのが今回のピンク色のクラウンで、「女性の関心を呼んでいると聞いている。それに釣られて、若者にも受けがいいようで、狙った通りの展開だ」(同社首脳)と自画自賛する。
一般からも「クラウンのイメージを覆した。いいと思います」と肯定する声もある。しかし、あくまでも少数派で、その大半は厳しい意見ばかりだ。