セブン&アイ・ホールディングス(HD)のプライベートブランド(PB)ビール「セブンプレミアム100%MALT」が11月末の発売以来、好調に推移している。
サッポロビールが手がけた初の国産PBビールの登場は、ビール業界に「小売りの力が増しているショッキングな出来事」(酒類大手首脳)と受け止められていただけに衝撃が広がる。“ルビコン川”を真っ先に渡ったサッポロは、PBビールで収益性向上を図る考えだが、流通主導による価格競争が激化する可能性が出てきた。
マグネット商品
「サッポロと国産のPBビールをつくれるのはうれしい限りだ。スーパードライを抜くブランドに育成したい」
11月19日、都内で「セブンプレミアム100%MALT」を発表したセブン-イレブン・ジャパンの鎌田靖商品本部長は、顔を上気させながらあいさつした。
同商品は、ビールでトップシェアを誇るアサヒビールの「アサヒスーパードライ」の対抗勢力を目指し、「キレ味」や「ドライ感」を重視して開発した。