同社は移転の理由について、グループ各社の連携強化や拠点集約による効率化を挙げるとともに、「災害時に迅速で統一的な対応が可能になり、最新の防災機能を持つビルに移ることで社員の安全と事業の継続性が確保できる」としている。
住友スリーエムは世田谷区の自社ビルから、旧ソニー本社跡地を再開発したガーデンシティ品川御殿山(品川区)などへ13年5月に移転。TOTOも港、世田谷両区に分散する自社ビルから汐留ビルディング(港区)へ本社機能を同6月に集約する。
最新のオフィスビルは内部の柱が少なく、ワンフロアで大きな空間を確保できるのが特徴。机や備品などの配置の自由度が高まることから、古いビルよりも効率が2~3割程度高まるとされる。経営統合による人員増やリストラによる人員減が生じても、柔軟に対応できるメリットも意識されているようだ。