本社機能を自社で保有するビルから賃貸オフィスに移転する企業が、東京都内で急増している。
米系不動産サービス大手のシービーアールイー(CBRE、港区)の調査によると、移転の受け皿となる23区内のオフィスの賃貸面積は1~11月の契約ベースで14万8500平方メートルと、11年の年間実績の2.5倍に達したことが5日、分かった。東日本大震災以降、耐震性や事業活動の継続性を重視して、ビルの保有よりも機能を重視する企業が増えているとみられる。
このうち、キリンホールディングスは渋谷、中央両区などの自社ビルに分散していた国内グループ各社の本社機能を、12年5月に完成した大規模複合ビルの中野セントラルパーク(中野区)に集約。13年3月から移転を始め、6月に完了させる。