ディーゼルエンジン乗用車が復活傾向をみせている。今年2月に発売したマツダのスポーツ用多目的車(SUV)「CX-5」が想定以上の売れ行きをみせており、三菱自動車が10月に発売したSUV「アウトランダー」にディーゼル車を追加する検討に入るなど、搭載車種の拡大が見込まれる。
いずれも窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)を大幅に低減したクリーンディーゼルを搭載。ガソリン価格の高止まりなどもあって同ディーゼルの認知度が向上してきたからだ。今年の国内販売は前年比約4.4倍の4万台に達するとの予想も出てきた。
「日本での評価も変わってきた」。三菱自動車の益子修社長はクリーンディーゼルの有望性をこう強調する。同社の国内向けディーゼル車は現在、SUV「パジェロ」だけだが、来月発売の新型ミニバン「デリカD:5」にも追加。この売れ行きをみた上で、アウトランダーへの追加も検討する。