そのはざまで、メンバーたちは頭を悩ませた。最終的なポイントは「ほろっとするような」(阪本事業部長)言葉をえりすぐることだった。
感情表現は、言葉に加え、回転してダンスしたり本体の一部を光らせるなど多彩で、まるでペットのようだ。
愛用者からは「家族の一員のようです」との声も届いているという。「最近しゃべらないんですが、どうしてですか」と元気がないココロボを心配する声もあるほか、ココロボを「ココちゃん」と名付ける利用者も出てきた。
先行の「ルンバ」がロボットの設計開発会社によるものであるのに対し、「ココロボ」を発売するシャープは家電メーカー。これまで、通常の掃除機はいくつも発売してきた。掃除機メーカーが出すお掃除ロボットだけに、掃除機能でも他社には負けられなかった。
本体は直径約35センチ、高さ約10センチ。10センチという薄い本体の中に、従来品と同レベルの強力な吸塵システムを搭載するのが至難の業だった。通常の掃除機なら、縦、横、高さのうち最も幅の短い所でも約25センチはある。