日産自動車は5日、5ナンバーの小型セダン「ラティオ」を8年ぶりに全面改良して発売した。国内では下降の一途をたどる小型セダン市場だが、シニア世代と法人という二大需要を取り込んでトヨタ自動車の「カローラ」の背中をとらえようとしている。世界で愛される「正統派5ナンバーセダン」の全容を商品企画室の都築邦康チーフ・プロダクト・スペシャリストに聞いた。
--燃費面での向上は
「JC08モードでガソリン1キロ当たり22.6キロと小型セダンでナンバーワンの低燃費を達成した。まず、新開発の「HR12DE」エンジンや「副変速機付きエクストロニックCVT(無段変速機)を搭載することで、排気量が1200ccでも前モデルの1500ccと同じくらいの加速感を出すことを可能にした。また全車にアイドリングストップ機構を搭載し、前モデルに比べて燃費性能を26%も高めた。全車がエコカー減税75%の対象車だ」
「車両全体で約70キロ軽量化したのも燃費向上につながった。エンジンやサスペンション、燃料タンクに至るまで個々の部品の小型軽量化に取り組んだ」