トヨタ自動車は7月23日、小型車「ポルテ」を8年ぶりに全面改良し、発売した。基本構造は同じでデザイン面を差別化した姉妹車「スペイド」も同時発売。助手席側にスライドドアを採用し、背高タイプの小型車「プチバン」の強化に乗り出した。ポルテの開発責任者を務めた製品企画本部の鈴木敏夫主査に、プチバン市場の牽引(けんいん)役として期待されるポルテの魅力を聞いた。
-2代目ポルテの基本性能面での改良の特長は
「プラットホーム(荷台)を一新し、『ヴィッツ』や『ラクティス』と同じ新型を採用した。エンジン、CVT(無断変速機)、サスペンションも最新のものにしたことで燃費性能が大きく向上した。排気量1500ccのアイドリングストップ機構搭載タイプではガソリン1リットル当たり20.6キロと初代より41%も燃費性能を高めた」
-開発面で留意したことは
「これまで以上に女性の声を取り入れた。2代目の開発が決まって、まず私たちがしたのは毎週末、赤ちゃん用品店やショッピングセンターの駐車場を訪れたことだった。女性がベビーカーをどうやって車に乗せているのか、両手のふさがった女性がどうやって荷物を車に入れるのか、生の姿、生の声を徹底的に調べた。開発現場では、いろいろな人のいろいろな使い方、使うシーンを考えて作ろう、と口を酸っぱくして言ってきた」