富士重工業は、主力車「レガシィ」を一部改良して、5月8日に発売した。2009年に5代目となる現行レガシィを投入。すでに2回の改良を実施しているなかで、3年目の今回は大がかりなものとなった。特に欧州車を中心に、走行性能を維持しながら、燃費性能の向上を図る「ダウンサイジングターボ」を取り入れた「2・0GT DIT」の設定が注目を集めている。「フルモデルチェンジ(全面改良)といってもいいぐらいの規模の改良」というスバル商品企画本部の熊谷泰典プロジェクトゼネラルマネージャー(PGM)に聞いた。
--これまでも毎年改良してきた
「09年に投入したのち、10年の年次改良で(衝突防止などの安全運転支援システムの)『アイサイト』を設定した。11年は『ビームス』コラボモデルの投入など、小幅な改良。これに対し、3年目となる今回は、『全性能進化』を大きなコンセプトに、デザインや走りなどで、大幅な商品力向上で、フルモデルチェンジといっていいほどだ」
--改良のポイントは
「まずはデザイン。5代目については、正面からみると、つり目で、口元が笑っていて、鼻がつぶれているといったフロントデザインへの批判があった。レガシィに対する期待は、スポーティー。これに対して、デザイン面では、評判がよくなかった。それを意識して、フロントデザインをやり直した。昨年全面改良した『インプレッサ』で導入した六角形の『ヘキサゴングリル』と、ヘッドライト内の『コ』字型モチーフを導入し、水平を基調にして、低重心デザインに変更した。また、バンパー形状を見直してフロントノーズは立体感を出した」