セコム・中山社長“異例人事”を語る「成長には人心一新が必要」
一問一答--増収増益でなぜ会長と社長を解職したのか
「前田修司前会長と伊藤博前社長が、業績の向上に貢献されたのは間違いないが、自由闊達な空気が失われつつあった。中長期的な成長の実現、企業価値の向上などの点からみると危ういということで、人心一新を図るため取締役会として解職に踏み切った」
--自由闊達な風土が失われた時期はいつごろか
「前田氏は社長を約5年、会長を2年弱していた。部分的には数年前からだが、現場から議論がしにくい、上に話が上がりづらいとボルテージが上がってきて、取締役会にも伝わり出したのはここ半年ぐらいだ」
--創業者の飯田亮最高顧問の主導ではないか
「それは全く違う。前田氏と伊藤氏の解職について、事前に相談した際に賛同はいただいている。人心一新を図ることはやむを得ない判断で、取締役会として襟を正した。新たに取締役となる予定の飯田氏の娘婿は、優れた実績を残しており、人物的にも最適だと理解している」
--解職したが、特別顧問として残留させた理由は
「人事案をめぐって調整がつかず、やむを得ず解職したが、前田氏と伊藤氏の功績は大きい。特別顧問として大所高所から助言をしてもらうことで、今後は一枚岩となって会社の発展のため、力を貸してくれると認識している」
--指名報酬委員会の設置時期と解職に関係は
「全く関係ない。複数回にわたり、かなりの時間議論した。コーポレートガバナンスは重視しており、経営により公正中立な外部の社外取締役の目も入れている。6月からは社外取締役も増やす」
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