電力自由化、大半が「様子見ムード」 事前申し込み率は7.5%

 
家庭向け電力の小売り自由化を前に、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会には問い合わせが相次いでいる=13日、東京都渋谷区

 4月に始まる電力小売りの全面自由化を控え、電気料金の比較サイトなどを運営するカカクコムは17日、消費者調査結果をまとめた。すでに多くの電力事業者が受け付けている新プランに事前に申し込んだのは7.5%で、自由化前の事前申込期間では大半が「様子見」を理由に契約の切り替えを見送っていることが分かった。

 事前申し込みをした人のうち、現在契約中の大手電力のプランを選んだのが31.4%で最多。2番目はガス会社のプラン(23.1%)だった。

 興味のある料金プランを聞いたところ、「電気単体で安くなるプラン」が61.0%でトップ。次いで「契約解除料のないプラン」(38.2%)が続いた。カカクコムでは「ガスや携帯電話などとのセット割引は、関心が寄せられているものの、どの程度節約できるのか分かりにくい現状がある」と指摘。主にセット割引で新規参入する新電力は、理解深まる説明を消費者にできるかどうかが問われそうだ。

 また、新電力で最も関心が高いのはガス会社(47.1%)で、次いで携帯電話会社(41.5%)、石油元売り会社(34.6%)の順となった。

 一方、事前に申し込まなかった理由としては「様子を見ている」との答えが最も多く、52.5%に上った。さらに、契約を切り替えるタイミングについての質問では29.7%が「自由化後から半年は様子見」とし、「1年様子見」が18.2%。「切り替える予定はない」との回答は13.5%だった。

 調査は今月1日から7日まで比較サイト「価格.com」にID登録している利用者を対象にインターネットを通じて実施した。回答者数は3260人。