国民の懐ばかり当てにせず、世界から投資を呼び込み、人材を集め、コミュニティを事業戦略単位に落とし込めば、互いに切磋琢磨し、独自の優位性を生かした成果が得られるはずです。
地場産業育成、観光スポット高揚、リゾートやカジノの運営、職業教育など州単位で想定できるような独自戦略が、“想定外”続きで沈滞する旧態依然の工業国・日本を活性化させるカギとなるに違いません。(上田和男)
上田和男(こうだ・かずお) 昭和14(1939)年、兵庫県淡路島生まれ。37年、慶応大経済学部卒業後、住友金属工業(鋼管部門)に入社。米シラキュース経営大学院(MBA)に留学後、45年に大手電子部品メーカー、TDKに転職。米国支社総支配人としてカセット世界一達成に貢献し、57年、同社の米ウォールストリート上場を支援した。その後、ジョンソン常務などを経て、平成8年(1996)カナダへ亘り、住宅製造販売会社の社長を勤め、25年7月に引退、帰国。現在、コンサルティング会社、EKKの特別顧問。