デジタル家電の価格下落に底入れの兆しが出てきた。「値段が張っても機能性を重視する消費者が増えてきた」(アナリスト)ことが要因だ。
価格競争に苦しんできた電機メーカーにとっては吉報といえそうだ。夏商戦で各社はフルハイビジョンの約4倍の解像度の「4K」に対応した次世代テレビなどを投入予定で、需要の掘り起こしに躍起になっている。
「50型を超える画面でも、細部まで鮮やかに見えますね」。東京・秋葉原の家電量販店ヨドバシカメラマルチメディアAkiba(アキバ)の店頭に、ソニーの4Kテレビの新製品がお目見えした22日。話題の4Kを見ようと、テレビ売り場はサラリーマンでごった返した。
調査会社BCNの調べでは、薄型テレビの店頭平均価格は2010年4月の8万1900円から、12年3月には4万3100円に半減。地上デジタル放送移行前に需要が先食いされた。