働き方

「現代の奴隷労働だ」 中国・学生に違法就労を強いるアマゾン機器工場の罪 (2/4ページ)

 CLWの報告書によると、工場がある衡陽市と、その周辺にあるさまざまな技術系の学校などから16~18歳の学生計1581人が、今年7月26日の時点でインターンとして働いていました。

 月給は基本給が1750元(248ドル=約2万6千円)、時給(基本給)は約10元(1ドル42セント=約150円)。残業代や手当などを含めると時給は16.54元(2ドル34セント=約248円)となりますが、経験豊富な派遣労働者の時給20.18元(2ドル86セント=約300円)より低く抑えられています。勤務は1日10時間(うち残業2時間)で週6日だといいます。

 日本的感覚だと「時給安過ぎるで」といった感想になると思うのですが、問題はそこではありません。

 中国の工場では、16歳以上の学生の雇用は法律で認められていますが、夜間勤務や残業は認められていないのです。ところがこの工場では、16~18歳の学生インターンの夜間勤務や残業が常態化していたのでした。

 ガーディアン紙によると、コンピューター計算について学ぶ17歳の女子学生、シャオ・ファンさんは、7月から「アマゾン・エコー」の生産ラインで働いています。連日、3000個の「エコー・ドット」に防護フィルムを張るのが仕事です。

 そんな彼女は「当初、学校で先生から、勤務は1日8時間で週5日と言われていたのに、いつの間にか1日10時間(2時間の残業を含む)で週6日に変わっていたんです」と内幕を暴露し、こう憤慨しました。「最初、私は工場で働くことにあまり慣れていませんでしたが、1カ月働いて、何とか慣れました。でも1日10時間、毎日働くのはとても疲れます。職場の照明も明る過ぎるので、すごく暑いんです」

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