さて、今回ご紹介するエンターテインメントは、中国とIT(情報技術)関連のお話です。
産経ニュース2016年12月16日の本コラム「中国iPhone工場、米トランプ政権に潰される? 世界最強ブラック企業『フォックスコン』恐々…多発する横流し、工員の自殺」で、ご紹介したように、米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」をはじめ、グーグルやアマゾンといった米のIT(情報技術)系企業の電子部品などを受託生産する「フォックスコン・テクノロジー・グループ」(富士康科技集団、本社・台湾)の中国の工場では、従業員の自殺が相次ぐなどなどの労働環境や、自社製品の横流しといったモラルの崩壊を欧米メディアが暴露し、非難を浴びていたのですが、結局、何ら変わっていないことが明らかになったのです…。
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超ブラック企業…時給150円、16歳の夜間・残業が常態化
中国の中南部、湖南省(こなんしょう)の衡陽市(こうようし)にあるフォックスコンの工場が、近郊に住む10代の学生をインターンとして大量に雇用し、米アマゾン・ドット・コムのスマートスピーカー「アマゾン・エコー」や「エコー・ドット」、電子書籍端末「キンドル」などの製造に従事させていたのですが、学生たちは違法な残業などを強いられていたうえ、身体的・精神的に虐待されていたことが明らかになったのです。
米ニューヨークにある労働権利団体「中国労工観察(チャイナ・レイバー・ウオッチ=CLW)」の調査報告書を英紙ガーディアンが入手し、8月8日付(電子版)でスクープ。その後、翌9日付の米経済誌フォーブスや同月12日付の米CBSニュース(いずれも電子版)など欧米主要メディアが一斉に後追いしました。