新興市場が活況 個人投資家の買い旺盛、NISAも下支え
更新東証1部上場企業の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)が昨年末から約3%下落した一方、マザーズとジャスダックの指数は7~5%上昇し、明暗が分かれている。
個人投資家の買い意欲が旺盛なことが背景にある。東証1部上場企業に関しては、海外の機関投資家が株価指数先物を大量に売買しており「株価の乱高下を嫌う個人が、新興市場に向かっている」(市場関係者)との見方がある。また、昨年はスマホ向けゲームのガンホー・オンライン・エンターテイメントの株価が約9倍になり、次の急上昇銘柄を物色する動きも強い。優遇税制廃止とNISA開始で、昨年、一度手じまいした投資家の資金も流入しており、カブドットコム証券の斎藤正勝社長は「1月に入り、個人の買いが加速している」と指摘する。
一方で、「新興株の割安感は払拭された」(松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト)と、買いの勢いは鈍ると予想する声もあり、今後の値動きが注目される。(堀田正和)