【野口裕之の軍事情勢】外務省ができないミリ・ミリ(軍・軍)外交
更新東ティモールからも11人
カンボジアの留学生はゼミのレポート《民主主義における投票の意義》で最優秀だった。インドネシアの留学生(0年生)は日本語研修生スピーチ大会で《違法操業の撲滅》を発表、一回も原稿に目を落とさなかった。しかも、原稿の「である」調が、声に出す時点で「です。ます」調にアレンジされていた。反面、国や個人により分数の足し算ができない留学生も来る。戦渦で初中等教育を受けられなかったなど、原因は哀しい。
独立(2002年)間もない東ティモールには士官学校がない。従って現役将校・下士官が選抜され11人が留学中。マヌエル・グテレス・ソアレス海軍少尉(28)は防大の上級課程・海自幹部候補生学校(広島県江田島市)への入学を許された。「帰国後は時間厳守や鉄拳制裁ナシなど防大文化を導入し士官学校を創りたい」と、夢を抱く。
ジェロニモ・パスクアル・ダコルス海軍少尉(28)は「東ティモール軍には整備という文化がない。故障すれば放置してしまう。モノを大事にする自衛隊文化を学び艦艇整備のプロを目指す」と語る。