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球筋ぶれない「忍者の知恵」 手裏剣形パネルのW杯公式球 軌道を解析

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球筋ぶれない「忍者の知恵」 手裏剣形パネルのW杯公式球 軌道を解析

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 浅井教授らは、ブラズーカやジャブラニを含む6種類のサッカーボールを対象に、ボールを固定して風を当てる風洞実験やキックロボットを使ったボールの飛翔実験を実施。異なるパネル数やパネルの向きごとにボールに加わる空力特性や軌道を解析した。こうした実験は世界的にもこれまでほとんど実施されたことがなかった。

 パス主体の日本には有利?

 実験の結果、ブラズーカは上下左右に揺れる力を最も受けにくく、進行方向のぶれも少ないことが分かった。また、プロレベルでは通常のパスに相当する秒速15~25メートル(中速領域)で飛ぶ場合、ブラズーカは空気抵抗が少なくて飛びやすくなり、正確なパスが期待できることも分かった。このため、パワーで劣る日本選手には有利で、パスを主体にした戦術にも生かせるとみられている。

 ちなみにジャブラニは、従来のパネル数32枚のボールよりも軌道が安定しなかったという。

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