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エンタメ自由で癒やされる 一人旅、最高 渡部建
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「店の主人たちと仲良くなり、深い話ができるようになるのも一人旅の魅力です」と語る、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建（わたべ・けん）さん（提供写真）
最近一人旅にはまってます。急の休みで食べ歩き旅に行きたいのに全く友達が捕まらないとき、思い切って一人で行ってみたのがきっかけでした。昼ご飯、夜ご飯の予約だけをとって、後は全くのノープランです。
まず一人旅の食事のメリットはその店のシェフや大将がとてもよくかまってくれます（笑）。料理の説明が丁寧だったり、食材の産地の話を細かく教えてくれたりと、料理を勉強したい僕にとってはこれはたまらないサービスです。さらに彼らと話し込んで、ここにお店ができるまでの経緯だったり、前に働いていたお店を独立したときの話とか、込み入った話にまで広がった結果、一緒に飲みに行ったこともありました。
さらには昼食と夕食の間の時間は、その土地を本当に適当に散策します。路線バスに乗って思いつきで降りたり、ふらっと目に入った温泉宿に立ち寄ってみたり、公園で昼寝したり、買い物したり、とにかく本能の赴くまま、飽きたらすぐやめて次！みたいなノリです。これがとにかく自由なんです。どんなに仲のいい友達や後輩と行っても、ここまで自由にはできません。やはりどこかで気を使ってしまいます。
先日、秋田まで一人旅をしました。昼ご飯は秋田の日本料理の名店「たかむら」に行きました。ご主人とあれこれ話ながらとってもおいしい料理をいただき、秋田の地元でしか買えない地酒が売っている酒屋を紹介してもらい、買い物をして、さらにご主人オススメの山奥にある秘湯を紹介していただきました。
その温泉は真ん前にでかい水車があって、かやぶき屋根のとても風情のある立ち寄り温泉でした。おばあちゃんと娘さんの２人で切り盛りしていて、ロッカーなどもなく、お客さんといえば、僕以外におじいちゃんが２、３人いるぐらいでした。このようなシチュエーションにとてもほっこりしてくつろいでいました。
田舎の実家の居間のような休憩室で風呂上がりにゆっくりしていると、そこの温泉のおばあちゃんが「リンゴむいてあげるよ」と言って、僕の隣に来てリンゴをむき始めました。「一人なの？」「どっから来たの？」「東京からこんな田舎へようこそ」…みたいなことを秋田の方言で優しく語りかけられ、僕も心の扉を完全にオープンにしていろいろ会話をしました。途中ではっと気づいたのですが、僕は普段誰にも話してないような、仕事の悩みや、人生の悩み、将来の不安など自分でも驚くほどそのおばあちゃんに話していました。するとおばあちゃんが「ゆっくりしていくんだよ」と言って、休憩室を出ていきました。
あぁー人旅って癒やされるなぁ、こういうシチュエーションって最高だなぁと浸っていると、その温泉の娘さんの方が休憩室に入ってきました。そして僕の方をジロジロみながら、ゆっくりこちらに近づいてきて、僕の前にあるリンゴをむいた包丁をさっと取って慌てて休憩室を出ていきました。そうです、完全に僕のことを自殺者だと思ったようです。確かに東京から秋田の山奥まで一人で来て、悩みごとを言ったり将来の不安を話したりしたので誤解されてもしようがないのですが（笑）。
そのあと夜ご飯は秋田の「酒盃」という居酒屋の名店に行って、新幹線の最終で東京に戻りました。ちなみに秋田滞在時間は７時間、新幹線の往復移動時間８時間という旅になりました。移動が長すぎると思う方もいると思いますが、移動中も映画をみたり、小説を読んだり、仕事の原稿を書いたり、資格の勉強をしたり、めんどくさくなったら寝たりと、とことん好きなことをすると、とても充実しますよ。一人旅、皆さんもいかがでしょうか？（お笑いコンビ「アンジャッシュ」 渡部建建（わたべ・けん）／ＳＡＮＫＥＩ ＥＸＰＲＥＳＳ）
☆日本テレビ「ヒルナンデス！」、テレビ東京「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ！」、Ｊ－ＷＡＶＥ「ＧＯＬＤ ＲＵＳＨ」にレギュラー出演中。
☆ＤＶＤアンジャッシュ単独公演「五月晴れ」が発売中。
☆仕事・恋愛・人生を成功させる ホメ渡部の「ホメる技術７」（プレジデント社）が発売中。
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☆ブログ「アンジャッシュ渡部のわたべ歩き」 ｗａｔａｂｅｋｅ ｎ．ｃｏｃｏｌｏｇ－ｎｉｆｔｙ．ｃｏｍ
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