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ドイツのクリスマスマーケット 歴史の街 「おとぎの国」に変身
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ドイツをはじめとするヨーロッパの都市は、クリスマス前の約1カ月間、町の中心にクリスマスの飾り付けをした屋台が並び、クリスマスグッズや食べ物を売る「クリスマスマーケット」が開かれる。歴史的な建物が建ち並ぶ旧市街地がイルミネーションに彩られる様子は、幻想的でおとぎの国のよう。特にドイツのクリスマスマーケットは有名で、ドイツ観光局によると、その数は大都市だけでも2500に及ぶという。
クリスマスマーケットは、11月30日に一番近い日曜からクリスマスの前までの期間(4回の日曜日をはさむ)の「アドベント」(待降節)と呼ばれる時期に開かれる。「アドベント」とは「到来」という意味。救い主、イエス・キリストの到来を心待ちにする時期のことだ。ヨーロッパの教会では、アドベントの最初の日曜日からクリスマスの準備を始めるという。
数あるドイツのクリスマスマーケットの中でも、多くの観光客が訪れるのがフランクフルトのクリスマスマーケット。1393年、ドイツ国内で最初に開かれたクリスマスマーケットという。当時は今日のようなものではなく、厳しい冬の到来を前に日用品を購入する最後の市だったらしい。今日の形になったのは19世紀になってからという。
≪華やぐ広場 高まるムード≫
フランクフルトでは、旧市街地にある木組みの家並みや市庁舎、教会などに囲まれた雰囲気のあるレーマー広場で行われるマーケットが特に有名。ホットワインや焼き菓子、クリスマス装飾品や伝統工芸品などのスタンドが軒を連ねる。
ドイツ第二の都市であるミュンヘンのクリスマスマーケットは、マリエン広場を中心に至るところで開かれる。ワインと香辛料を入れて作ったホットカクテルの一種、グリューワインを入れるカップの模様がマーケットによって異なるのが楽しい。
また、大きなマーケットとなると10カ所以上で開かれるベルリン。最も人気なのはポツダム広場のマーケットだ。70メートルの巨大な雪の滑り台を滑りながら眺めるブランデンブルク門は圧巻という。
このほか、チューリンゲン州の州都、エアフルトでは、イルミネーションに彩られた25メートルのクリスマスツリーが輝き、ムードをいっそう高める。
一方、日本でもここ数年、本場ドイツの雰囲気を味わおうと全国でクリスマスマーケットが開かれている。東京ミッドタウン(東京都港区)や東京スカイツリーのソラマチ(東京都墨田区)、横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)などで、クリスマスグッズやドイツの食べ物などを楽しめる。(EX編集部/撮影:AP、ロイター/SANKEI EXPRESS)