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全日空やスタバ、人材投資で差別化 競争力強化、勝ち残りの切り札に

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全日空やスタバ、人材投資で差別化 競争力強化、勝ち残りの切り札に

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【変わる「非正規」依存】(下)

 パートや契約社員など非正規社員を正社員に登用する動きは、採用難とは縁遠そうな人気企業にも広がる。デフレ経済下では、人材を含め“聖域なきコスト削減”に企業経営者の意識が向かいがちだった。だが、グローバル化や国内市場縮小で経営環境が厳しくなる中、人材への投資が競争力強化の優先事項になってきた。

 飛行前になると全日空(ANA)羽田空港内事務所では、制服姿の客室乗務員たちのミーティングが始まる。これから飛び立つ同じ便を担当するチームはチーフパーサーの指示の下、タブレット端末を手にスケジュールを確認し合う。絶対的な安全と最上のサービスが求められる、厳しい職場だ。

 待遇改善は戦略

 ミーティングに出席していた亀山裕子さん(32)は、別の会社に入社しながらも客室乗務員の受験を続け、3年がかりで全日空の内定をつかんだ。念願の職場で働く使命感に加え、この4月の人事制度改定がさらに職場の活気を呼んだと感じている。入社3年間は契約社員とされていた客室乗務員が、すべて正社員雇用に切り替わったのだ。

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