22日決定の来年度予算案、新規国債を7年連続で減額へ 税収確保は不透明 (2/2ページ)

2016.12.19 06:00


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 17年度に税収の回復を見込んでいるのは、米大統領選でトランプ氏が勝利し、円安・株高が進んだ影響がある。ただ、為替相場の動向には不透明な部分があり、16年度のように税収が下ぶれすれば、補正予算で新規国債発行を大幅に増やさざるを得なくなる可能性もある。

 高齢化の進展で社会保障費が膨らみ続ける中、消費税率10%への引き上げを17年4月から2年半先送りしたことで、財政運営は難しくなっている。

 政府は、主に税収で政策に必要な経費をどれだけ賄えているかを示す基礎的財政収支を20年度に黒字化する目標を掲げるが、内閣府の試算ではバブル期並みの高成長を続けても5兆5000億円の赤字が残る。

 安倍政権の経済財政運営は岐路に立たされている。社会保障費をはじめ歳出の徹底的な見直しや、成長分野への効率的な投資などを通じ、為替などの変動要因に左右されない財政基盤を作り上げることが求められる。(中村智隆)

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