麻生太郎財務相は16日の閣議後会見で、自民党の茂木敏充政調会長が産経新聞などのインタビューで専業主婦世帯などの所得税負担を軽くする「配偶者控除」の見直しに言及したことに対し、「茂木さんは税調会長になったのかと思った。政調会長として言われるのは珍しいケースだ」と述べた。
配偶者控除見直しでは、全ての夫婦世帯に適用する「夫婦控除」への転換が有力。茂木氏はパート主婦の収入が103万円を超えると配偶者控除の対象でなくなる「103万円の壁」に触れ、夫婦控除導入について「もっと働きたいのに抑制されてしまう現状を改善し、誰もが働きたければもっと働ける環境を整備するため」と狙いを説明した。
一方、麻生氏は、「(家族の)価値観の話になるので簡単ではない」と指摘。「奥さんの家庭での労働の価値をどう評価するか。軽々に配偶者控除なし、などというのは(どうか)。うかつな議論は危ないなという感じがする」と語った。その上で、「政府税調で話が始まったばかりで、これからいろいろな話がなされる」と話した。