16日朝、東京・紀尾井町。西武ホールディングスの一大プロジェクト「東京ガーデンテラス紀尾井町」の上棟式で後藤高志社長は胸を張った。来夏開業の予定でオフィスや高級ホテル、住宅などで構成する。
2020年の五輪を控えた東京都心は未曽有の再開発ラッシュに沸く。「赤プリ」の愛称で知られたグランドプリンスホテル赤坂の跡地に計画されたこの再開発は「変わりゆく東京」の象徴ともいえる案件だ。
こうした流れは地価に反映され、23区全体では商業地は4.0%、住宅地は2.1%上昇。とりわけ都心3区と呼ばれる中央区、千代田区、港区の上昇率が高く、中央区では商業地で7.7%、住宅地で8.8%の上昇を記録した。
「県民だけの需要に依存していたら、確実にこの市場は縮小していた」
こう語るのは沖縄県内の不動産業者。今、沖縄では県外からの中古マンション投資がブームとなっている。人気リゾート地の北谷(ちゃたん)町などにある利便性・景観に優れた高級物件が人気で、2年前の新築価格に比べ10~25%高い価格で取引されるケースも少なくない。
沖縄県全体でも住宅地で0.7%上昇、商業地で1.6%上昇となり、いずれも上げ幅を拡大。“県外マネー”が地価を押し上げている。