二条城前の超一等地、マンションよりホテルを…京都市長が「阪急」に異例の“嘆願” (2/5ページ)

2015.5.6 17:09

昨年12月26日で営業を終えた京都国際ホテル。跡地の活用をめぐって古都が揺れている=京都市中京区

昨年12月26日で営業を終えた京都国際ホテル。跡地の活用をめぐって古都が揺れている=京都市中京区【拡大】

  • 営業最終日に正面玄関で最後の宿泊客を見送る従業員=昨年12月26日、京都市中京区の京都国際ホテル

 門川市長が出した文書には、ホテルの跡地を「絶好のロケーションで国内外のお客さまをもてなすのに最高の条件がそろっている場所」とした上で次のように記されていた。

 「世界の人々をこれまで以上に呼び込むためにも市内で不足している国際観光都市としてふさわしいホテルの誘致を切望する」

 「市だけでなく、わが国の観光振興、国際理解の振興のためにもご英断を」

 市長が土地活用について民間企業に対し、要望を行うこと自体が異例だが、「ご英断を」という言葉からも、その強い思いが伝わってくる。

 京都はホテル不足

 市がホテル誘致に執着をみせるのは、平成25(2013)年に過去最高となった外国人宿泊客約113万人を、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までに年間300万人に増やす目標があるからだ。

 「昼は京都で観光、夜は大阪で宿泊」

 京都市は長年にわたり、こんな言葉で、宿泊施設の不足を揶揄(やゆ)されてきたという。

 しかし、京都市内では近年、外資系を中心にホテルの進出が相次いでおり、宿泊地としての魅力も広がってきている。

 昨年2月、鴨川沿いのホテルフジタ京都の跡地に外資系高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン京都」(京都市中京区)がオープン。今年3月には、森トラスト(東京都港区)が京都・嵐山に和風の高級ホテル「翠嵐(すいらん)ラグジュアリーコレクションホテル京都」(同市右京区)を開業した。

「市内であれだけ好条件のそろった土地が市場に出るのは非常に珍しい」

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