高速料金見直し、ETC高度化が鍵 段階的にフレキシブル制度を導入 (1/3ページ)

2015.3.2 06:29

外環道の東名ジャンクション(仮称)予定地。シールドトンネルの立坑工事が急ピッチで進んでいる=2月28日、東京都世田谷区

外環道の東名ジャンクション(仮称)予定地。シールドトンネルの立坑工事が急ピッチで進んでいる=2月28日、東京都世田谷区【拡大】

 首都圏3環状道路の整備に合わせて、円滑な交通移動を誘導するための仕組みづくりが始まった。今年1月に社会資本整備審議会の国土幹線道路部会は「高速道路を中心として『道路を賢く使う取組』の基本方針」を策定。最大の懸案だった高速道路の通行料金体系の見直しに着手する。

 環状道路によって迂回(うかい)路ができても、必ず通るとは限らない。迂回路を通る方が通行料金が高かったり、スムーズに走れても距離が遠くて到着時間があまり変わらなかったりすれば、思うように交通需要をコントロールできない。

 現在は首都高など開通が早い路線の料金が割安になっているため、環状道路が完成しても都心部を通った方が料金が安くなってしまう。

 通行料金体系の見直しは、第1段階として出発地と到着地が同じならば、どの経路を使っても料金は同じに設定する。総延長300キロの圏央道の9割が開通する2016年度から新しい料金体系に移行したい考えだ。さらに第2段階では、経路間の料金に一定の格差を設けて混雑する経路からの転換を促進できるようにする。将来的に第3段階として、混雑状況に応じてフレキシブルに変動する料金制度を導入する。

柔軟な通行料金を実現する鍵を握るのがETC

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