麻生太郎財務相は20日の閣議後会見で、スイス・フラン相場の急騰を受け、外国為替証拠金(FX)取引の投資家に損失が広がり、欧米でFX業者の経営危機に発展していることに「日本での影響は極めて限定的だ」との見方を示した。「引き続き監視をしていきたい」と今後の動向を注視していく方針だ。
フラン相場の急変動をめぐり、英国のFX業者のアルパリが投資家の損失を肩代わりしきれなくなり16日に破綻。日本法人のアルパリジャパンに対し、金融庁は金融商品取引法に基づき、資産の国内保有命令などを出し、資産の海外流出などで投資家が損失を負わないよう手を打っている。
国内のFX取引におけるフランの取引の比率は全体の0・1%以下と低く、欧米のようにFX業者には財務に深刻な影響が出る可能性は低いが、麻生財務相は「まだ見守らないといけない」と話した。