東京証券取引所が検討している夜間取引市場について、業界内で賛否が鮮明になっている。ネット証券大手の松井証券は10日、開設を求める要望書を東証に提出した。同社のアンケートでは、個人投資家の約8割が、「夜間市場を利用したい」と答えたという。一方、店舗を持つ大和証券グループ本社の日比野隆司社長は先月、否定的な見解を示した。
松井証券の和里田聡常務が10日午後、東証の土本清幸常務に要望書を手渡した。要望書は松井道夫社長の名で「日中に取引を行うことができなかった個人の取引機会を拡大するものとして、広く受け入れられる可能性が高い」と開設を求めた。同社が先月、約1万8000人から回答を得たアンケートで、「ぜひ利用したい」という回答が全体の47%、「どちらかというと利用したい」が32%を占めたという。