【躍動 メコン】風土に溶け込み 日本企業活躍 (4/5ページ)

2013.11.29 05:00

 マグエックスの阿部社長は「ベトナム人は日本人とよく似て仕事熱心で向上心がある。進出企業がうまく行くかどうかは末端の労働者までも含め、コミュニケーションをいかにとるかが鍵だ」と、今後の事業の成功に自信を示した。

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 □アイコニック

 ■中小の人材集めを支援

 「21世紀は新興国の時代。人生をかけて、しかも長期的に事業をやるには東南アジアしかないと思った」

 ベトナムで求人・転職支援・人材紹介を展開するアイコニック(ICONIC)の安倉宏明社長は、ベトナムを選んだ理由を、こう説明する。

 2007年にベトナムに単身で乗り込み、08年3月にICONICを創業した。

 現在、ホーチミンとハノイに事業所を構える。ベトナム初となる求職サイト「ItWorks!」が人気で、いまやベトナムの日系の人材紹介企業では、トップクラスの売り上げを誇るという。

 勢いに乗って来年にはインドネシアに進出する予定で、「ASEANのすべての加盟国に進出していく計画」だ。

 求人サイトだけでなく、人事・労務管理のコンサルタントにも乗り出した。ベトナムに進出する日系の中小・中堅企業のために、就業規則や労働契約の作成なども支援する。

 「大手の弁護士事務所やコンサルタントに依頼すると、多額の手数料がかかる。それなら就業規則など多くのひな形をつくることで、安くすることができる」

 07年当時、ベトナムは中国プラス1として、進出する日系企業が多いなかで、大手と異なり、多くの中小・中堅企業は人材集めに苦労していた。そのなかで日系企業を対象にした人材紹介会社はほとんどなかった。そこで、ITを活用した人材紹介業を思いついたという。

 「人材の採用にはスピードが大事。ITに特化した求人メディアを立ち上げれば、先行できると思った」と安倉氏はいう。

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