さらにガーディアンはこの2人の爆弾発言に加え、米誌ニューヨーク・マガジンが今年1月、「トラフィック」(2000年)や「エリン・ブロコビッチ」(2000年)で知られるスティーブン・ソダーバーグ監督(50)に行った長尺のインタビューにも触れ、「とりわけここ5年間の(ハリウッドの)映画製作の状況の悪化ぶりは最悪と言っていい。監督の扱われ方がどれほど酷くなったことか。金を持っているやつらが屁みたいなことを決めるという恐ろしい状況になってる。やらかしているのはハリウッドの映画会社じゃない。映画の製作費などの資金を調達しているヤツらだよ」とのソダーバーグ監督の強力発言も紹介しています。
3人の発言を要約すれば「金融機関や出資者、ファンドといった資金提供者の言いなりになって、天文学的規模の製作費を湯水の如く投入し、若手のトンがったアイデアは頭から全否定して、アホみたいな娯楽大作ばっかり作ってるハリウッドからは個性が光る渋い作品がすっかり消えた。そりゃ映画館に行く人も減って、映画館の廃業も増えるでしょうよ」ということになるでしょうか。
個人的には、スピルバーグ監督が予言する「パラダイムシフト」がハリウッドでいつ、どんな形で起きるのか興味津々です。(岡田敏一)