ブロードリーフは、自動車の整備工場や板金、リサイクル業者向けなどにアプリケーション(応用ソフト)を提供。上場企業の子会社だったが、2009年にMBO(経営陣による自社買収)で独立。支援した米投資ファンド、カーライル・グループはこの日、保有する全株を売却した。
昨年10月には、カーライルを大株主とする企業が、東証から上場承認を得ていたにもかかわらず、直前で延期された。株式市場の低迷が理由とみられる。上場予定日の平均株価の終値は8546円で、現在より3割超低かった。その後の株価上昇で、出資した投資ファンドが、投資資金を回収しやすい状況になったといえる。
売買益、次の案件に
他のIPO企業の株価も上昇が目立つ。電子カルテ開発などのソフトマックスや、野菜ネット通販のオイシックスは上場初日、売り注文に対して買い注文が多く、売買が成立しなかった。その後、付いた初値はソフトマックスが4.2倍、オイシックスは3.1倍と、公開価格を大きく上回った。IPO株の売買で出した利益を、次の案件に投資する個人投資家が多いとみられ、IPO株人気は、市場活性化に一役買っている。