北の大地で雪上ドライブ! レクサスと過ごす極上のクルマ旅 (2/6ページ)

 スポーツセダンの「GS F」で“爆走”

 さっそく四輪駆動のRXに乗り込み「圧雪路」に挑戦する。真っ白のコースはかなり硬め。路面からの照り返しが眩しい。サングラスはマストアイテムだ。インストラクターの指示を聞きながら、直線で時速60キロまで出してみるが、タイヤの空転を抑えるトラクションコントロール(TRC)が効いているので、タイヤは滑ることなく真っ直ぐ進む。コーナーの手前では焦らず早めにブレーキング。ゆっくり丁寧にハンドルを切ると、横滑り防止機能(VSC)のアシストもあり、イメージどおりに曲線をなぞっていく。試しに急ブレーキをかけてみても、車体は左右に振られることなく、「ガガガガ」と雪に刻み込むような音を立てながら停止。雪上でも問題なく「走る・曲がる・止まる」を可能にする四駆SUVの運動性能と安定感は実に素晴らしい。

 では、これら制御システムをオフにしたらどうなるのか。さすがにアクセルをガツンと踏み込めばホイールスピンを起こすが、クルマが制御不能に陥るようなことはない。基本操作を忠実に行えば、ちゃんとコントロールは可能だ。もちろん、安全装置を作動させた時とは安心感がまるで違うが。

 次はスポーツセダンの「GS F」にチェンジ。477馬力を誇る5リッターV8エンジンを積むFR(後輪駆動)マシンで「圧雪路」に挑む。はっきり言って無謀に思える企画だが、何でもアリなところが“驚き”を追求するレクサスらしい。アクセルをちょっと踏み込むだけで、雪道とは完全にミスマッチな「ブォン」という低いエンジン音が唸る。スピードに乗るとテールが左右に振られ、カーブに入ると意図しないドリフトが勝手に始まる。まるでラリーだ。公道を安全に走るなら間違いなく四駆のRXを選ぶが、どっちがエキサイティングかと聞かれればGS F。自動車メーカーが主催するイベントでなければ、こんな行為を安全に楽しむことはまずできない。

下が見えない急勾配、傾斜角度30度のバンクを走破