パトカーに追いかけられ…
調子に乗るとまずいので、再びアクセルを緩めて…などとノーマルモードに戻したら、うしろから猛スピードで迫ってきたドイツの某高級車にハイビームで煽られた。ここは道を譲って「はい、どうぞ」。何をそこまで急いでいるのだろうか-。その数分後、背後から再び猛スピードのクルマが…と思ったら、サイレンを鳴らしたパトカーが横を抜けていった。「やっちまったな…」。
クルマは高速を降りて、箱根の山へ。道幅が狭くなると、RXの車体の大きさに改めて気づく。全幅は1895ミリ。レクサスのフラッグシップセダン「LS」よりもワイドなのだ。ちょっと油断すると、車線の逸脱を警告する「レーンキーピングアシスト」に“怒られて”しまう。白線が薄れた道路でもしっかりとラインを認識する精度の高さには驚いた。
さて、ワインディングでの走りはどうか。足回りが硬めなので、ロールはあまり感じない。試乗車は重量バランスが前方に偏りやすい前輪駆動(FF)だが、バッテリーをリアに積んでいることもあって、質量配分の良さを感じた。ボディの剛性は非常に高く一体感がある。車両重量も2トンを超えるので安定感があり、幅235ミリ、20インチの大きなタイヤはしっかりと路面をグリップしている。純粋に、安心して上質なドライブを楽しめるのだ。ただ、重さに加えて高さがあるため、速度を上げてコーナーを回ると、思い描いたラインよりも外側に膨らみやすいと感じた。ステアリングもふわふわと軽い印象。もう少しアンダーを減らして、キビキビとターンできれば…などと感じたが、その辺の運動性能を求めるのならRXの「F SPORT」モデルがお勧めとなる。