改修のきっかけは、トイレに関する苦情が多かったこと。交通局によると、「『汚い』『臭い』『暗い』など月に10件ほどあった」といい、利用者の改善要望の高まりを受け、開業以来初となる全面改修に乗り出した。
まず、職員と有識者で「トイレ研究会」を発足。協議を重ねながら、改修の方向性を探った。その結果、すべての便器を和式から洋式に交換。等身大の人形(ひとがた)に「ようおこし」と書かれたトイレのマークや、木目調の内装など、インテリアデザインも一新した。化粧直しなどに便利なパウダーコーナーについては、女性職員の意見を尊重。小物を置く台のサイズや、カバンを置くスペースを確保するアイデアも採用した。
また、場所によっては、落ち着いて身支度できるようにいすを置いたり、破れたパンストの履き替えなどに重宝する着替え室を設けたりしたほか、ベビーチェアも個室に取り付けるなど、とりわけ女性にやさしいトイレになるよう心がけた。