千葉県内で猫に関する取材が続いている。浦安市では9、10月に相次いで頭部が切断された猫の死骸が見つかり県警が捜査。9月末には市原市の動物病院敷地内に25匹の猫が置き去りにされているのが見つかった。袖ケ浦市にある公園は「猫の遺棄スポット」として捨て猫が絶えず、ボランティア団体が苦労している。県には、捨て猫の殺処分数が全国上位という現状について取材をした。
一般社団法人、ペットフード協会の調査によると、犬の飼育数が減少傾向にある一方で猫の飼育数は微増しており、逆転する可能性も出てきた。あまり面倒を見なくても自分でしたいことをする気ままな猫の性格や、室内飼いが多いことが、現代の日本人のライフスタイルに合っているのだろうか。
いずれにせよ、猫との共生は大きなテーマとなっている。記者も昨年9月、1匹の雌の三毛猫を拾ってからというもの日々、大いに癒されている。
だからこそ、まだ見つかっていない猫の頭部を切断した容疑者は、問答無用で許せない。市原市で25匹を捨てた男についても同様だ。男は「近所の住民から猫の臭いなどで苦情があり、手放さざるを得なかった」と供述した。生まれてから数カ月もたっていないような子猫も多かった。なぜ避妊・去勢手術をしなかったのか。この事件は各メディアがニュースとして取り扱ったため、幸運にも25匹全ての猫に引き取り手が見つかった。しかし、大抵の捨て猫は引き取り手が現れないまま、殺処分につながってしまうケースが多い。