習近平氏(62)の党総書記就任(2012年11月)後、反腐敗運動に伴う倹約令の徹底が国内消費の幅広い分野に影を落としていた中国で、高級酒の売り上げに回復の動きが出ている。高級官僚や党幹部らに代わって新たな消費者として現れたのが、上位中流層に属する若い消費者たちで、ピーク時から落ち込んだ分を埋め合わせつつある。経済の減速にもかかわらず、中国では若いニューリッチたちは増え続けており、今後、こうした若年層が中国の消費全体に占める割合は急速に拡大するとみられている。
コニャック出荷量4割増
「3年近く二日酔いにあえいで酒を控えていた中国が、再びがぶ飲みを始めようとしている」
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、中国で高級酒に需要回復の動きが出ていることを報じた10月16日付の記事の冒頭で、このように現状を描写した。