【ワインのこころ】
取材で南アフリカのステレンボッシュとケープタウンを訪問してきました。フォーカスした事柄の一つがピノタージュです。このブドウはフランス原産のピノ・ノワールとサンソーを交配して生まれた南ア独自の品種として知られています。
ケープタウンで開催された「Cape Wine 2015」には350の出展があり、世界58カ国から1900人が来場しましたが、ここで秀逸なピノタージュを試飲することができました。昔、ケープ湾に船が入港したことを知らせるために使っていた大砲をラベルに描いている「カノンコップ」です。
ブースで2013年と2005年ビンテージを比較試飲=写真。相手をしてくださったヨハン・クリッジCEOは「若いうちはフルーティーでストロベリーやラズベリーの要素があり、熟成していくとアーシーさ(土っぽさ)やマッシュルームのニュアンスが出てきます」とコメント。舌の上に広がる05年の滑らかさが心地良い印象でした。スパイシーでタンニンを感じる13年にはインド料理やタイ料理。熟成したピノタージュには秋の味覚のキノコ類などがぴったりだと思います。